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三/浦/し/を/ん先生ぼ乙女作。先生の本で初めて読んだのが月/魚で、しっとりとした古書の世界にうっとりしたけれど、その後に読んだエッセイでは度肝を抜かれて同じ人!?と思ったものでした。でもこの小説がはじめての作品って聞くとすごく納得。しっとりとした語り口調と、笑ってしまうコミカルさに、小説とエッセイの要素が十二分に詰まってるなぁと。笑 話は編集者を目指す女子大生の可南子を語り部に始まり、それだけでは留まらずに様々な人を巻き込んで否応無しに引き込まれる一冊です。↓にネタバレ
凄く面白かったけど、面白いの一言だけに納めておくのはもったいない本。所帯染みた商店街の描写や可南子の大学の友達とのやりとり。それが果たしてこんなに文学的な口調で語られてしまって良いものなのだろうか?っと思えてしまうほどの内容と文体のちぐはぐさ。可南子が就職活動のために訪れた新宿のビル群での感想はこうだ。
“あの無機質なようで繊細さを兼ね備えたビルたちが、毅然と、しかし身を寄せ合って夕闇の中に浮かび上がり、真珠のような窓の明かりを纏っているのを電車から眺めるとき、私はとても寂しい気分になる。だがそれは、私を昂揚させる寂しさなのだ。”(P141 5〜8行目) 今誰しもが味気なく夢の無いとさえ形容してしまう都会のビル群を、こんな風に語れることこそが、しかし、間違いなく三/浦先生の魅力の一つなのだろう。時には笑ってしまうような滑稽さを醸し出し、時にはぐっと場面を引き立てて真剣味を増す。そんな風に三/浦先生の本は読者の心を掴んで離さない、とちょっと評論ぶったことを言ってみる 笑 |
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